豆腐、味噌、納豆などの大豆食品に多く含まれる大豆イソフラボンは、
がんや更年期障害の予防、肌への美容効果があり、
決して体に悪いものではありません。
ですが、乳がんにかかった後は、気をつけるようにしたほうが良いでしょう。
女性ホルモンに似た植物性ホルモン
植物性ホルモン、イソフラボンは、女性ホルモン、エストロゲンと似た化学構造になっています。
日本では、ほとんど指導されませんが、
欧米では特に、女性ホルモンががんを促進させることがある乳がん患者には、
食物ホルモンを含む食べ物を食べないようにと言われることが多いです。
ザクロとか、豆乳とか。
これらのエストロゲンに近い植物ホルモンをもつ食品を食べたらからといって、
健康な人が乳がんリスクになるリスクが高まるわけではないのですが、
乳がんになったら、しばらく、避けたほうが(積極的に取らない方が)良いと思います。
モリンガと乳がん
モリンガには、そのような食物ホルモンが入っていないかという質問をいただいたことがあります。
モリンガには、わかっているだけで90種類以上の栄養が含まれています。
このような栄養素は、分析にかけてパッと羅列されるものではなく、
この栄養があるか?とあたりをつけて調べるものです。
今のところ、女性ホルモンに似た植物ホルモンが含まれているというレポートを、
私は目にしたことはありません。
ただし、モリンガは、乳がんの抑制にも効果的だという報告はいくつもあります。
モリンガの葉と樹皮に発見された抗がん活性
モリンガの葉と樹皮に、乳がん、結腸直腸がんに対して、顕著な抗がん性を示したというものです。
コロニー形成と細胞運動性の著しい減少 (約70-90%) が観察されたのです。
新薬開発に使用できる抗がん活性を持っていることがわかりました。*
ただし、種子油には、抗がん性がほとんどなかったそうです。
また、他の文献からは、モリンガの根も、乳がんに対して、アポトーシス(細胞の自死)を誘導することが判明しています。**
乳がんにもモリンガパウダー
ですから、乳がんの方も、モリンガの葉を乾燥粉末にしたモリンガパウダーは、
むしろ、積極的に摂っていただくと良いと思います。
多くのがんは、5年再発がなければ完治と言われますが、
乳がんは、どこかに潜んでじっとしたまま、5年以上してから突然再発するケースも少なくなく、
10年再発がなくて完治と言われています。
そのため、10年間程度までホルモン療法を継続することが多くなっていますが、
女性ホルモンの働きを抑えると、更年期障害や、骨粗しょう症や筋力低下など、
副作用には個人差がありますが、日常生活に支障を引き起こすこともあります。
そのため、単純に、乳がんの再発予防を優先して、ホルモン療法を継続するというわけにもいかず、難しい選択を迫られます。
だからこそ、がん細胞のアポトーシス(自死)を誘導してくれる、モリンガを日常生活に取り入れることは、心強い味方になると思うのです。
- *https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4545797/
- ** https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5697473/