2015.12

Moringa

ボディショップとモリンガオイル

ここ半年ぐらいですが、「モリンガ」を知っているとお答えになる方に会う機会が増えているように感じます。

中には、「モリンガオイル、知ってます!私、あの香りが好きなんです」という方もおり、ボディショップの「モリンガオイル」を通じて、モリンガをお知りになった方も多いようです。

モリンガオイル・・・そんな良い香りはしないけどなあ・・・?

と、半信半疑で、真相を確かめるべく、ボディショップへ。

本当の100%モリンガオイルは、木の香りがするからです。

さっそく、モリンガオイルを試してみると、う〜ん、ベタベタ。

モリンガオイル本来のさらさらとした浸透性がありません。

murungai3香りがとても強く、ジャスミンに近い気がします。

モリンガの花ってこんな匂い?

いえいえ。

モリンガはあっという間に随分な大木になるので、匂いが地上まで漂うことがありませんが、モリンガの花はほとんど臭いません。

ラベルを確認すると、配合率の高いものから順に表示されていることが一般的ですが、30種類ぐらい並ぶ成分名がずらっと。

成分表の下の方に、「ワサビノキ種子油」の文字が確認できます。

「油」が、3種類程度とブレンドされているようですが、その中でもモリンガオイルの配合量が最も低く、他、様々なカタカナの化学物質名が並んでいます。

正確に表現するならば、「モリンガオイル配合ブレンドオイル」が正しいように感じます。

また、モリンガの花から抽出したエッセンシャルオイルなどは含まれていませんから、モリンガの花をイメージした香りというのが正しいのではないかなと思います。

実は、当局に登録する登録上の製品名と、ボトルの一番目立つところに名付ける製品名(屋号のようなイメージでしょうか)は異なります。この名称は、自由に決定できるのです。

モリンガオイルは高価ですから、本当にモリンガオイルベースであれば、あの値段で商品化はできません。

その証拠に、同じく、ボディショップでは高価格帯である、「オイルズオブライフ」シリーズの美容オイルは、天然オイルを99%3種ブレンドし、30mlで8,640円で販売されています。

ちゃんとオイルを配合するとね、そうなりますよね、納得。

ちなみに、モリンガオイルは、抗酸化作用がとても強いので、酸化防止剤などを入れなくても常温で2-5年保存できますが、ローズヒップオイルなど柑橘系のオイルは酸化しやすいので、酸化防止剤などが必要になってしまいます。

物作りに携わってみて実感することは、安くては良いものはできないし、高くてもいいものとは限らないということ。

高すぎる場合は、大抵、ブランディング、広告費用分が加算されているのです。

1976年にイギリスのアニータ・ロディックが設立したボディショップは、夫が単身赴任中に娘と一緒に15品の化粧品からお店をスタートさせたと言います。「自然由来の成分でつくる」「動物実験をしない」というポリシーは、当時は画期的だったのではないでしょうか。

当初は、とてもアットホームなお店で、環境への懸念を宣伝し、新しい容器を売るよりも、ディスカウントすることで、顧客に対して、自分の容器を持ってくるように要請していたそうです。

その後店舗数を増やし、急成長したボディショップは、2006年にロレアルと買収合意しました。

このディールには、未だ動物実験を続けているロレアル社の傘下に入るということで、ボディショップのコアバリューに反するとダブルスタンダートに対し批判が上がったそうで、特に本社のあるイギリスでボイコットが相次いだそうです。

やはり、規模が大きくなり、大衆化すると、昔の容器をリサイクルして持ち込む・・・という顧客との温かいコミニュケーションがあった時代のビジネススタイルを存続させるのは難しいでしょうね。

だいたい、日本でも、薬事法上、ライセンスを取った化粧品工場でしか容器に詰める行為はできませんから。

現在の商品クオリティ云々はさておき、様々な国からその国独自の天然素材を見い出し、「援助ではなく取引を」とトレードを活性化させた点は、素晴らしいと思います。

シアバターの火付け役も、このボディショップやロクシタンでしたね。

正しく、「モリンガ」を伝えてくれていない点は残念ですが、「モリンガ」の認知度を上げてくれているという点では有難く、欧米のコスメ業界でのモリンガオイルへの注目度が伺える一例でもあります。

本当のモリンガオイルの素晴らしさを伝えるのは、JUJUBODYの役目です。

本当の100%モリンガオイル、コールドプレス手法で抽出した未精製モリンガオイルは、こちらから