2017.01

Shea Butter

シアバターの木の伐採が問題に

img_0690作るときの天候、湿度、気温によって、未精製シアバターは、仕上がりのシアバターの色や匂いが変わるとは知っていたけれども、出来上がったシアバターも、気候によって、その状態が変わるのです。

しばらく暖房のない寒い部屋にTRUE SHEA BUTTERを置いていたら、シアバターの色が、雪のように真っ白に、乾燥したのか、ボロボロとして、未精製シアバターって、植物みたい!と微笑ましくなりました。

JUJUBODYのスキンケアは、ナチュラルそのもの、生き物なのです。

冬に欠かせないシアバターは、乾燥肌、敏感肌の見方。

お子さんがいる家庭には、必ず一つ常備していただきたいガーナの万能薬です。

さて、そんなシアバターをもたらしてくれるシアの木について、ちょっと前のIPS(Inter Press Service) 記事ですが、とても心配になるニュースを目にしました。

シアバターは、農村部で現金収入が少ない北部ガーナにおける大事な収入源です。

ガーナ北部では、90万人の女性がシアバター産業に何らかの形で携わり、1千8百万ドルの収入を国にもたらしています。

ある一般的な北部の家庭では、ピークシーズンの4月から8月にかけて、シアの実を集め、2週間毎に20kgのシアバターを生産して、それを教育費に充当していたそうですが、現在では、シアの木は、その木の実を使うためではなく、木自体を切って使っているというのです。

この木炭ビジネスは、ブームになっており、シアバターの木の木炭は、他の木炭よりも燃費が良く、ペトロガスより安いため、需要が高いというのです。

40年前は、見渡す限り、シアの木で茂っていた地域が、今では、慢性的な伐採と希薄な植林に対する試みで、豊富だった森林資源が枯渇してしまったのです。

以前は、シアバターの木を切るということはタブーで、チーフ(地域の族長)からの許可が必要でしたが、現在では様変わりしてしまいました。

シアバターを作るのに必要な実がなるまでには、花をつけるのに20年、さらに20年かかります。つまり、樹齢40年以上の木でないと、シアの実を収穫できないのです。

シアの木の実から取れるバターは、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンFが豊富に含まれ、栄養源として食され、料理に用いられ、体にもボディクリームとして使われています。

大事な輸出品であると同時に、過酷な自然環境の中で暮らす彼らの生活に欠かせないものです。

どの家庭にも必ずある、それがシアバター。

その貴重なシアの木を、目先の収益を優先して、木炭として使用してしまっている現状がガーナにあるということ。

私は、この記事を読むまで知らず、驚きました。

地域に伝わる伝統、習わしには、やはり、意味があるもの。

妊娠予防、日焼け止め、ボディクリーム、やけど、擦り傷の治療、リウマチ治療、白髪防止、湿疹の治療、喉の痛み止め・・・など。

妊娠時から、出産、幼児期、幼少期、青年期、成人期、老年期、どの世代も、どの人も、食事に、医薬品として、美容に、北部ガーナの暮らしに欠かせないシアバター。

シアの木の伐採は、その地での生活そのものの存続を揺るがしかねないのです。

後世に大事なシアバターを残していくためにも、安直なシアの木の伐採はやめ、植林を促すような施策を、早急に国と地域住民が一帯となってとってほしいと切に願います。