日本の野菜や果物を食べ過ぎると、かえって不健康!?

野菜や果物を食べることは、健康に良いと思っていますよね。

それがなんと、日本の野菜や果物を食べ過ぎると、かえって健康に悪影響を及ぼすかもしれないと言うのです。

そう答えるのが、立命館大学生命科学部の久保先生。

この100年で日本の農業が大きく変わったのが原因だと言います。
 

<化学肥料の登場>

土壌の中にいる微生物は、牛肥や鶏糞、大豆を搾った油かすなどの有機物を分解して、リンや窒素などの無機物に変えていました。

植物はその無機物を吸収し、光合成を行うことで成長していました。

ところが、この自然のサイクルを壊してしまったのが、約100年前に登場した化学肥料です。

化学的に合成したリンや窒素を農地に撒けば、微生物が必要なく、植物の成長スピードを大幅に早められるのです。
 

<微生物がいなくなった農地>

そうして、有機物(家畜のフンや、大豆の搾りかすなど)がなくなった土地からは、微生物がいなくなりました。

場所によっては、以前の10分の1以下に減ってしまったと言います。

微生物がいなくなった土は白っぽく固くなり、保水性も悪くなって痩せていきます。

土地が痩せていくので、更に化学肥料を与えなくてはならず、悪循環が続き、農地にあった「地力」が衰えてしまいました。

現在の日本の農地では、平均してアメリカの2倍、ロシアの10倍以上もの化学肥料を使用しているそうです。
 

<微生物いっぱいのガーナの赤い大地>

この話を聞いて、ガーナの赤い大地を思い出しました。

ガーナでは、雨が降る時には、コンクリートの建物が壊れてしまうのではないかと心配になるほど、土砂降りになります。

にもかかわらず、雨が明けると、2時間もせずに、土はからっと乾きます。

ガーナの大地には、微生物がいっぱいで、保水力があるからなのですね。

モリンガ農園では、モリンガだけではなく、足元にはヤムを植え、モリンガオイルを抽出する際に出た種の搾りかすを堆肥にしてまき、自由にニワトリが歩き回っています。

そうして、自然な生態系を保ちながら、栽培を行うアグロフォレストリー農法を取り入れることで、肥沃な土壌を作っています。

土壌の栄養は、そこで育つ農産物の栄養価に反映されます。
 

<日本の残留農薬>

農薬を使った野菜を食べている人の尿を検査すると、残留農薬が検出されます。

先日も、日本のイチゴが台湾の残留農薬基準に引っかかって輸入禁止になったという報道がありました。

日本のイチゴの生産では、ピメトロジンという農薬が使用許可されています。

日本でのイチゴにおける残留農薬基準は2.00ppmで、台湾では、0.01ppmなので、「日本の基準は台湾の基準の200倍」許可されていることになります。

実際には、台湾に輸出したイチゴから検出されたピメトロジンは0.05ppmで、そこまでの残留農薬基準オーバーではなかったのですが、日本の残留農薬基準が高いのは、紛れもない事実です。

だから、スーパーに並ぶ、日本の野菜って、みんなとても綺麗なのですよね。

海外から友人が来ると、皆、野菜が綺麗だと驚きます。

綺麗なのは、農薬のおかげなわけです。

ヨーロッパやガーナで見る野菜は、まあ、日本では店頭にまず並ばないほど小汚い(笑)

でも、それが、本来の野菜です。


<腸内環境と微生物>

私たちの腸中には約3万種類、1000兆個もの微生物がいます。

消化や免疫機能を助けるなどさまざまな活動を行っていますが、
農薬たっぷりの野菜を食べることによって、その腸内環境が悪くなってしまう可能性があるのです。

近年、日本でアレルギーや免疫疾患が増えているのは、化学農法の広がりと密接な関係があるという学者の声も少なくありません。

腸内環境をどう整えていくか、腸が脳を支配しているという学説もあるぐらいですから、身体に取り入れていくものを考える必要があります。

と、同時に、毒素を溜め込まず、排出するデトックス力を高めていく必要もあります。

「毒をなるべく取らず、取っても出せる体を作る」

不要なものを尿として排出するのは、腎臓の役目ですから、腎機能を高める、健康に保つということは、現代人の健康の秘訣です。

 

参考:http://www.ritsumei.ac.jp/tanq/298303/